BeatsXが来た―その①
本家AirPods出荷の遅れに伴って昨年秋の発売予定がずれ込み、結局年をまたいで先月の2月11日に発売されたBeatsX。発売当日のApple直営店ではすぐに在庫がなくなったという話も聞く。私は発売日にAppleのオンラインストアで注文したが、ついに現物が届いたので、そのレビューをお送りしようと思う。
【開封・同梱物など】
BeatsはAppleの子会社となって日が浅いアメリカの会社だが、Apple製のW1チップという制御基盤を搭載したBeatsXは実質Appleの純正品、AirPodsの姉妹品と言っていいだろう。ただしそれぞれブランディングおよびマーケティングターゲットは異なると思われる。パッケージが簡素でシンプルであること、マニュアルがきわめて簡素であることはいつものApple製品と違わず。そしてApple製品にくどい説明は要らない、というのがAppleの売りであり建前、故にここは順調に既定路線を維持しているようだ。
マニュアルやステッカーと一緒にアップルミュージックの3ヶ月無料トライアルコードが付いていた。ユーザー登録時にこのコードを使うのだが、これにより上記の無料トライアルまたは2,940円分のiTunesギフトへの引き換えのどちらかを選べる。私はiTunesギフトを選んだので、iPhone用のアプリ購入などに充てるつもりだ。なお、一連の登録作業に際してBeatsXのシリアルナンバーの入力を求められる。シリアルナンバーはパッケージ下に記載されているので、開封早々にパッケージを捨ててしまわないようお勧めする(※パッケージ以外でシリアルナンバーを確認する方法は今のところ不明)。
付属のLightningケーブルは目測でたったの20cm。あくまでオマケと割り切っているか、Androidユーザー向けの最低限の配慮か。長さはまあこれでも事足りるのだが、私は1mのLightningケーブルを3本所持しているので、絶対になくてはならないものではない。代替用途としてはiPhoneをMacBook Proにバックアップ接続する時に使えそうだ。が、USBはType-Aなので転送速度は期待してはいけない。あくまでもオマケ、充電用である。
ウィングチップなる、フィット感を高めるためのアクセサリが付いているが、マニュアルを読んでも、あるいは他のレビューを見ても適切な使用方法が分からない。付け方がわからずウィングチップ自体を壊してしまったというレビューもあった。
それと、開封後の転売がしにくいようにするためか、開封したことが明確に分かる樹脂製のシーリングがされている…と考えるのは裏読みが過ぎるか。
【装着方法】
装着方法というか、ここではL/Rの見分け方のコツの話。L/Rの表示は実は音声出力部分のすぐ下、ケーブル内側に表示されているのだが、そうとは知らない場合は非常に見つけにくい。iPhoneに標準で装備されているEarPods(ワイヤード)と違い、コントローラー部分は左側にある。最初はL/Rの配置がEarPodsと同じだろうと思って音楽を再生してみたが、どうも高音が左から聴こえてきて気持ち悪い。EarPodsとは逆だったのだ。
整理するが、コントローラー部分が左、すなわちLなので、これが左に来るように首にかけるとよい。正しく装着するとコントローラーは左の頬付近、主電源ボタンは右の首の辺りに来る。
イヤーピースは耳の大きさに応じて3サイズから選択可能(標準装備)。ウィングチップも付くが、前述のとおりこの装着方法はよくわからない。
【iPhoneとの接続】
まずiPhone6sへの接続(※再現環境のiOSは10.2.1)。Bluetooth接続のイヤフォンなので、これがOFFだと話にならない。もしホーム画面上部にBluetoothのアイコンが表示されていれば、このステップは必要ない。
iPhoneの画面下の方を上へスワイプし、コントロールセンターを呼び出す。コントロールセンター上のBluetoothアイコンをタップし、BluetoothをONにする。
BluetoothがONになっていることが確認できたら、 BeatsXの電源を長押しする。
するとiPhoneの画面に接続ボタンが表示されるので「接続」をタップ。
これでペアリングが終わり、iPhoneとの接続が完了した。
他のBluetooth機器のように、PINコードを入力する必要はない。
【Macとの接続】
次にMacBook Proへの接続(※MacOSは10.12.3 Sierra)。
一度に複数の端末でBeatsXを使うことはできないので、先程のiPhoneとの接続をいったん解除する。コントロールセンターを呼び出し、いったんiPhoneのBluetoothをOFFにする。
次に、Macのシステム環境設定からBluetoothを呼び出し、BluetoothをONにする。ONにするとBluetoothデバイスの検索状態になるので、ここでBeatsXの電源ボタンを長押しする。すると、
BeatsXのアイコンと一緒に”ペアリング”というボタンが表示され、このボタンを押すとペアリングが完了する。接続を解除したい時は、メニューバーのBluetoothのアイコンからBeatsXを選択、”接続解除”すれば良い。ここでもPINコードの入力は必要ない。
【接続する端末の切り替え】
iPhone・Macいずれの端末でも、一度ペアリングしてしまえば、Bluetoothメニューから直接BeatsXに接続することができる。iPhoneの場合はコントロールセンターを呼び出した後、コントロールセンターを左へスワイプ。音量スライダーの下に音声出力デバイスのリストが表示されるので、ここからBeatsXを選べばよい。ちなみに接続(または解除)操作中にBeatsXを耳に付けていると、音でも接続/接続解除されたことが確認できる。
なお、BluetoothをONにしたままだとiPhoneのバッテリー消費が早いので、私はこまめにON/OFFを切り替えることにしているが、この切り替えがiPhone側のバッテリー消費対策として効果があるかどうかは確証がない。W1チップの恩恵で電力消費量が抑えられているということだが、これはBeatsX本体に限った話なのか、接続先のiPhoneにも恩恵があるのかは不明。この件、事情通の諸兄からご意見を頂戴できれば幸いである。
【デバイス名を変更する】
別に変える必要がないならここは気にしなくて良いが、ついでなので触れておく。デバイス名に「○○のBeatsX(多くの場合、○○は自分のファーストネームなど)」というように自分の名前が使われていることがほとんどだと思うので、Bluetoothデバイスリストとして不用意に自分の名前を表示させたくないなら、ここもチェックしておくといいだろう。
先程のMacのシステム環境設定→Bluetooth→デバイスのリストからBeatsXを選択し右クリックすると、名称変更ができる。
iPhoneからデバイス名を変更したい場合は、設定→Bluetooth→自分のデバイスからBeatsXを選び、リスト右端のiボタンをタップ。名前をタップすると名称変更できる。
<つづく>
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